「やめる勇気」と「続ける力」。 この二つは、スポーツだけでなく、人生そのものを支える大切な軸だと、私は40年近くの挑戦の中で学んできました。
これは、特別な才能の物語ではありません。「動けば道は開ける」 というシンプルな真実を信じて歩んできた記録です。
もしあなたが今、何かを始めたい、続けるか迷っている、やめるべきか悩んでいる、もう一度挑戦したい そんな気持ちを抱えているなら、 この物語が少しでも背中を押せたら嬉しく思います。

当時の私は、スキーのための“見栄ジョギング”を週に数回、3kmほど走る程度でした。 そんなある日、職場の先輩に何気なく 「最近、少し走っているんです」と話したところ、 「じゃあ、勤務が終わったらグラウンドで一緒に走ろう」と誘われました。
勤務先は横浜の大手製造メーカーで、広い敷地内には芝生のランニングコースがありました。 そこで走り始めたものの、あっという間に周回遅れにされてしまいました。
その瞬間、 「悔しい」という感情とともに、 小さな闘争心が芽生えました。
その後、先輩から誘われた横浜マラソン10kmに出場しました。 私のタイムは43分、先輩は34分台でした。 「先輩、速いですね」と言うと、 「うちの実業団は次元が違うよ」と言われましたが、 心のどこかで 「いつか追いつきたい」 という思いが芽生え始めていました。

